今回の記事では、習慣が形成されるまでのプロセスの3段階を紹介します。
全ての習慣がこのプロセスを経るわけではありませんが、多くの習慣に当てはまります。
習慣形成のプロセスを知っておくことは、習慣のコントロールに大いに役に立ちます。
今回の記事は後編となります。
前編の記事は以下からご覧ください。
前編の記事と合わせると、以下のことがわかります。
やめたい習慣がある方は、
悪習慣を断つヒントを得ることができます。
習慣化をこれから行なっていきたい方は、
挫折しずらい習慣作りのヒントを得ることができます。
すでに習慣化を行なっている方は、
今の習慣をより強固にしたり、新たな習慣を身に付けやすくなります。
人の行動の約4割は習慣によるものだと言われています。
ぜひ今回の内容を理解した上で実践して、行動をコントロールする達人への第一歩を踏み出しましょう!
それでは本題に参ります。
習慣形成のプロセスは3ステップ
まずは前回の復習として、習慣形成のプロセスを再喝します。
習慣形成のプロセスには3つのステップがあります。
その3ステップとは、以下のものです。
① きっかけ → ② 報酬 → ③ ルーチン
ポイントは、多くの習慣がこの繰り返しによって成り立っているということです。
例として、散歩を挙げます。
例4:散歩
① きっかけ:外が晴れていることに気づく
② 報酬:青空の下を歩く心地よさ(を想像する)
③ ルーチン:外に出て散歩をする
良い習慣の取得が難しい理由
前回は3ステップに沿った悪い習慣の断ち切り方を紹介しましたが、今回は良い習慣の取得についてです。
良い習慣とは、なりたい自分に近づける習慣のことです。
具体的には成長できる・仕事で成果を出せるなどといった習慣です。
良い習慣を身につけるのは、実は難しいんですよね。
なぜなら、人は楽をしたい生き物だからです。
マズローの欲求5段階説をご存じでしょうか。
下記の図に示すように、人間の欲求には大きく5段階あり、ピラミッドの下から上にかけて高次な欲求になっていくというものです。
一番下の生理的欲求は空腹を満たす、睡眠を取るなど生命維持に欠かせないことに関する欲求ですので、最優先で満たされます。
一方で良い習慣の取得にはこのピラミッドの頂点となる、自己実現の欲求が大きく関わってきます。
ダイエットが難しいのは、
理想の体を実現したいという自己実現の欲求が
腹を満たしたいという生理的欲求に負けてしまうから自然なことなんです。
つまり良い習慣を身につけることは、楽をしたいという本能に逆らうという行為なんです。
良い習慣を身につけるのが難しい理由は、自己実現の欲求が他の4つの欲求よりも本能的な優先度が低いからです。
良い習慣を身につけるには
良い習慣を身につけるのは確かに難しいですが、それは本能に従って生きていたらの話です。
今から申し上げるポイントを押さえておけば、その難易度をグッと下げることができます。
そのポイントとは以下の2つです。
① if-thenプランニングを活用する
② 目に見える報酬を意識的に用意する
習慣形成のプロセスにおいて、
①はきっかけに着目した方法、②は報酬に着目した方法です。
① if-thenプランニングを活用する について
if-thenプランニングとは、
「もし(if)Aしたら、(then)Bをする」
という具合に、行動のきっかけとルーチンを固定してしまうというテクニックです。
例を挙げると以下のような習慣です。
例5:朝布団から出る
① きっかけ:目が覚めたら10カウントを発声する(if)
② 報酬:早く目覚めて、朝の時間が増える
③ ルーチン:10カウント目で勢い良く起き上がる(then)
自分自身がロボットになったと思って、if-thenのルールを決めてしまいましょう。
最初のうちは意志の力がいりますが、ルールに忠実に繰り返していれば、行動自体が無意識に・楽になるので、楽したいという本能からも良い習慣を選べるようになりますよ。
② 目に見える報酬を意識的に用意する について
ごほうびという言葉、嫌いな人はいないのではないでしょうか。
人は何かをしたら、何らかの見返りを求めてしまう生き物です。
習慣化においても、報酬を用意することで
高度な欲求である自己実現の欲求を叶えるための行動を促してくれます。
例を挙げると以下のような習慣です。
例6:筋トレをする
① きっかけ:ジムに到着する
② 報酬:30分以上できたらスイーツを食べることができる
③ ルーチン:気合いを入れて筋トレをする
「せっかく運動するのにスイーツかよ!」という声が聞こえてきそうなので、
私がお勧めする他の目に見える報酬も紹介します。
良い習慣を身につけるためにおすすめの報酬
・記録を行う→貯金感覚でやればやるほど続きやすくなる
・小さな目標達成を積み重ねる→日々進歩している感覚を満喫できる
・知人と共有して褒めてもらう→下層の「承認の欲求」を満たすことができる
・些細なことを喜ぶ→結局達成度合いは自分で評価できる
・習慣の達成期間ごとにイベントを設ける→「継続1ヶ月記念に焼肉!」など
ご覧の通り、この方法だと自己実現の欲求の下層の欲求を満たしながら行動することが可能です。
ダイエットが目的で運動してて、報酬のスイーツが原因で痩せないのなら本末転倒ですが・・・笑
そういった意味でバランスが大事になりますが、特に習慣化始めたての挫折しやすい時期には有効です。
ぜひ「これはAという行動を習慣化するための報酬なんだ」と意識して、自己実現の第一歩の方法として取り入れてみてください。
まとめ:本能を理解した上で乗り越えよう
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では習慣形成のプロセスの後編として、良い習慣の身につけ方を紹介しました。
まとめると、以下の通りです。
● 習慣形成のプロセスは、以下の3段階
① きっかけ → ② 報酬 → ③ ルーチン
● 良い習慣が難しいのは、「楽したい」という本能に逆らう必要があるから
● 良い習慣を身につけるには
① if-thenプランニングを活用する
② 目に見える報酬を意識的に用意する
習慣化は才能ではなく、テクニックです。
習慣化を毎日実行できる人も、できていない人も、
個人差はあれど楽をしたいという本能を持っています。
その不出来を分けていることの1つが、こういったテクニックを知っているか・実践しているかなのではないでしょうか。
あなたの未来は今日の積み重ねでできています。
あなたの1ヶ月後、1年後、3年後の自己実現を理想に近づけるために、是非今回紹介したテクニックを実践してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今日が皆様にとって幸せな1日であることを願っています。